2.こだわりのチョカで焼酎を楽しむ
本格的に焼酎を味わいたいという、こだわりの貴兄におすすめなのが、チョカ(千代香)を使った飲み方。
チョカは焼酎を中にいれ、直火で燗をつけていただきます。
チョカに入れる焼酎は燗をつける前に、基本6:4で水で割っておきます。
この状態で1〜3日寝かせておきなじませることで、格段にまろやかな味になります。
焼酎サーバーがあると、この前割がスムーズに行えます。
これだけで旨さがあきらかに違うので、まだ試したことが無い方は騙されたと思って一度お試しあれ。
さて、仕込んでおいた前割り焼酎をチョカに注ぎ、弱火で燗をつけます。 このときに沸騰するまでぐつぐつ煮込まないように注意してください。
焼酎がまだぬるいかな、という按配で火を止め、チョカ本体の余熱で温度を上げるようにすると味を損なうことなく美味しく燗をつけることが出来ます。
折角時間をかけて仕込んだ格別の焼酎ですから、じっくりと楽しむために盃を選びます。
通常、チョカの揃えには、ぐい呑みタイプのものが組み合わせて有ります。 私の場合、そこまでチマチマいただくのも邪魔くさいので、もう一回り大きいものが好きです。
高めの度数の焼酎でじっくりと、旨し肴とじっくり勝負するのなら、小さめの 口径5cm高さ8cmくらいのものを選びます。 右写真1番上のカップは、写真のように通常のぐい呑みと比べると、約2倍ほどの容量の違いがあります。
あまりお酒に強くないけど、焼酎を美味しくいただきたいという向きなら、20度くらいの焼酎を選び、前割の比率を5:5ほどにしてみれば、かなり呑みやすくなります。
また、わたしのお気に入りの黒糖焼酎ならほのかな甘みがありクセも無く、焼酎が苦手な方にもおすすめです (黒糖焼酎でもなかには焼酎特有の香りをもつものもあります)。
それを小さなぐい呑みでいただくようにすれば、お酒の弱い方にも、快適な晩酌がお楽しみいただけるのではないでしょうか。
力強くグビグビとヤルのなら、口径8cm高さ12〜3cm位のものを選びます。 このサイズのカップになると、写真のチョカで燗つけたものが、ほぼ一杯分に相当します。
すぐになくなってしまうのでは、と心配は要りません。 無くなれば、またサーバーから仕込んだ焼酎をチョカに移し火にかければ、すぐに次が始まります。
宴が中断するほどの時間はかかりませんよ。
写真右2番目のブラック&ホワイトのカップは胴部に線彫りが施され、胴部、口縁は揺らいだシェイプで、なかなか味のあるカップです。ご夫婦でお使いになると楽しいかもしれませんね。
写真右3番目のカップは上のカップよりぽってりと厚みがあります。

セッティング例の焼酎カップは黒の天目釉に白い刷毛目が美しいアクセントになっています。やや細見のスタイルが私は好きです。
天目カップに合わせ、向付けには南蛮風の割山椒小鉢はいかがでしょうか。
山椒の実がはぜた形に似せたもので、季節は秋。
旨し焼酎に舌鼓を打ちつつ
秋の夜長をしみじみと楽しみたいです。
(記 07/10/4)
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